レマン湖の北岸に位置するローザンヌ。世界中から若い才能が集まる国際バレエコンクール、ローザンヌ国際バレエコンクールが開催される。
電子音楽のパイオニアの一人、ジャン=ミシェル・ジャールはローザンヌ生まれ。彼は作曲と野外パフォーマンスで有名で、エレクトロニック・ミュージック界に影響力を持つ人物である。ローザンヌにはまた、ローザンヌ室内管弦楽団(Orchestre de Chambre de Lausanne)があり、アンサンブル・ドゥ・インストゥルメンタル・ド・ローザンヌ(Ensemble Instrumental de Lausanne)と同様、その卓越した演奏で国際的に高い評価を受けている。
現代音楽の面では、ローザンヌには、ロック、インディーズ、ジャズ、ヒップホップなど、さまざまなジャンルの素晴らしい地元の音楽シーンがある。レ・ドック(Les Docks)やル・ロマンディ(Le Romandie)といった街の音楽施設では、地元の才能と国際的なアーティストの両方が紹介されている。
中世の建物や街並みが残る旧市街には、ノートルダム大聖堂などのランドマークがある。アール・ブリュット・コレクション(Collection de l'Art Brut)は、アウトサイダー・アートを展示するユニークな美術館。ローザンヌの現代アートシーンは、写真専門のエリゼ美術館や、近代・現代アートを展示するカントナル・デ・ボザール美術館などがある文化地区、プラトフォルム10などで盛んだ。
国際オリンピック委員会の本拠地であり、オリンピックの首都であることを誇りに思っている。レマン湖を見下ろすオリンピック博物館は、展示やインタラクティブな展示を通して、オリンピックの歴史を伝えている。ローザンヌの中世の遺産は、かつて司教の居城として使用され、現在は州政府の所在地となっている古城、サン・メール城(Château Saint-Maire)で見ることができる。20世紀に建てられた木造の展望塔、ソーヴァベリン塔からは、ローザンヌ市街と周辺のアルプス山脈が一望できる。