チューリヒは スイス最大の都市であり、多様で活気に満ちた音楽シーンがある。チューリヒ・フェスティバルの オペラ公演から ロック・ザ・リング・ヒンヴィルの 現代音楽まで、年間を通じてさまざまな音楽フェスティバルが開催されている。マスコット(Mascotte)やカウフルーテン(Kaufleuten)といったライブハウスでは、国内外のアーティストが紹介され、インディーズから EDMまで、あらゆる音楽が楽しめる。チューリッヒ・オペラハウス(Zurich Opera House)は、その音響とワールドクラスのパフォーマンスで有名で、クラシック音楽愛好家の天国だ。さらに、ヘルシンキ・クラブ(Helsinki Klub)やローテ・ファブリック(Rote Fabrik)のような折衷的なスペースでは、街のアンダーグラウンド・シーンが繁栄している。
チューリッヒからは、世界の音楽シーンに足跡を残したミュージシャンやバンドが何組も誕生している。チューリッヒ出身で最も有名なアーティストのひとつは、 "Oh Yeah "などのヒット曲で世界的に知られるようになったエレクトロニック・バンド、イエロ(Yello)だ。シンガーソングライターの ソフィー・ハンガーは、フォーク、ジャズ、ポップを独自にブレンドして聴衆を魅了してきた。インディー・ロックバンドの ライヴァル・キングスと歌手のハイディ・ハッピーもスイス国内外で人気を博している。フラヴァの名で知られるフラビオ・フェリ=ベネデッティは、フラヴァ&スティーブンソンというデュオの一員としてエレクトロニック・ミュージック・シーンで活躍している。
チューリッヒの 近代・現代美術のコレクションを集めたクンストハウスや、スイスの文化遺産を紹介するスイス国立博物館。かつては工業地帯だったチューリッヒ・ウェストは、ギャラリー、劇場、クリエイティブ・スペースが集まる文化的なホットスポットへと変貌を遂げた。ヨーロッパ有数の劇場、シャウシュピールハウス・チューリッヒ(Schauspielhaus Zurich)では、古典劇から前衛的な作品まで、さまざまな公演が行われている。チューリッヒのグルメシーンは、伝統的なスイス料理と世界各国の味が融合しており、「ドルダー・グランド(Dolder Grand)」のようなグルメレストランでは、極上の食事を楽しむことができる。
チューリヒの周囲には、簡単にアクセスできる町や都市がいくつかある。北には 国内第6の都市 ヴィンタートゥール、西には温泉と歴史的な旧市街があるバーデン、南にはツーク湖畔に位置するツークは税金が安いことで知られ、ビジネスにもレジャーにも人気のある町である。
チューリッヒは1世紀にローマ人によって建設され、豊かな歴史のタペストリーがある。狭い路地と中世の建物が並ぶ旧市街には、何世紀もの歴史が凝縮されており、象徴的な双塔教会であるグロスミュンスターなどのランドマークがある。チューリッヒは宗教改革において重要な役割を果たし、フルドライヒ・ツヴィングリのような影響力のある人物は、街の宗教的景観に永続的な影響を残した。丘の上にある公園、リンデンホーフ(Lindenhof)地区からはチューリッヒの街並みが一望でき、古代ローマ時代や中世の集落の名残を見ることができる。スイス国立銀行や金融の中心地であるパラデプラッツには、チューリヒの銀行遺産が残されている。